こんにちは、漫画が大好きならいさわです。
一番好きな作家と聞かれ、間髪入れず答える作家さんは少女漫画界の大御所くらもちふさこさんです。
長らく電子書籍化はされていなかったくらもちふさこ先生の作品ですが、近年になり次々と電子化。現在の大人気漫画家・作家や業界人にもファンが多く、NHKの連続テレビ小説『半分、青い。』にも作品が登場しました。
2022年は漫画家業50周年を迎えたくらもち先生。雑誌掲載時のカラーも挿入されたデジタルオリジナル作品集くらもちふさこ全集が配信開始されました。
今まで読んだことのなかった方、昔読んだことある!な〜んて方々も多いかもしれません。ぜひお手にとってくらもちワールドに浸かっていただけたら嬉しいです。
くらもち作品の魅力1:くらもち男子がかっこいい
初っ端からの理由がこれですみません。だってわたしはイケメン好きだし、くらもち男子がかっこよすぎるんだもの!!
漫画好きの間では、いくえみ稜さんの描かれる男子を「いくえみ男子」なんて言いますが、個人的には断然「くらもち男子」。
今や大人気作家となっているいくえみさんだって元々はくらもち先生の大ファンで、そのペンネームはくらもち作品のキャラクターから取られてますよ。
くらもち男子の要素はですね、
痩せてて都会育ち(都会育ちのセンスがある)。
クールな印象を与えるけど実はキュートな一面ある人たらし(特に女にモテる)。
これらのベースにそれぞれの漫画のキャラクター要素が付加されている、と言った感じです。
らいさわが約30年ずっと恋心を抱えているのは、「東京のカサノバ」のちーちゃん=暁(あきら)です。好きすぎて、むすめちゃんにあきらと名付けるところでした。旦那に反対されて夢になりましたが。
くらもち作品の魅力2:ずば抜けた芸術的技術・表現センス
10代で漫画家デビューをされ、さらには日本の有名美大、武蔵野美術大学に入学されたほどの絵描きスキルをお持ちのくらもち先生。
くらもち先生はめちゃくちゃ絵がうまいんですよ。さらには色使いやデザイン、表現のセンスが常に新鋭的(今の少女漫画界では当たり前のことの中で、元を辿ると実はくらもちさんが挑戦したことだったりするんですよ。隙間のないコマとか)。
そのセンスがあるからこそ可能な、セリフや擬音に頼らず、絵で、コマ割りで感情を表現できる、すんごい方なのです。
くらもち先生の漫画や、普段漫画をあまり読まない、美術館などに行かない方などにはピンとこなかったら、まず自身でデッサンを描いてみてください。そして書けたら色もつけてみてください。できれば感情を絵だけで表現もしてみてください。
どれだけ難しいか経験してみて、それを元にくらもち先生の漫画を読んでください。
凄さが少し理解できると思います。
例えば「海の天辺」の主人公二人の行動と気持ちを、同じ時間、池袋の違う場所で過ごした後の二人の気持ちが会う流れなんて「天才やん!!」と何十回唸ったか! ヒロイン、シーナの乙女心をハンドクリームで表現してるところもお気に入りです!
▲ わたしが書いていることは、くらもちふさこ全集4に掲載されている「海の天辺」を読めばわかります(表紙は「海の天辺」)
「花に染む」の弓道のシーンを、弓道が出てくる他の漫画と比べるのも凄さがわかる方法です。遠近法とか全く違和感なく描いてますからね!
くらもち作品の魅力3: 少女漫画というジャンルを貫いて50年
漫画好きな方はわかると思うのですが、漫画家さんは星の数ほどいますが、自身の作風で描き続けるってかなり難しい世界なのですよ(わかった風で書いてますが、漫画編集に携わったことはありません。笑)。
特に少女漫画は「恋愛要素」が必須、ストーリーの要なことがほとんどなので、「好き」「わたしも好き」で終わらない、読者を飽きさせないための才能、テクニック、努力がないと続けられない世界なんです。
それを、なんと、第一線で50年も続けていらっしゃるくらもち大先生の凄さをぜひ知ってほしい!
少女漫画なんですけど話も絵も独創的でくらもち作品をずーーーーっと読んでいても飽きないのですよ!(同じような話を続けている漫画家さんは飽きる・・・)。
▼ 映画化もされた「天然コケッコー」で「都会のくらもち作品」という印象を斬新に塗り替えたり、
▼ オムニバス作品「駅から5分」からのシリアス作品「花に染む」に続かせる天賦の才能
くらもち作品の魅力4: リアルなコンプレックスをモチーフにしたものが多い
漫画を大量に読んでいると取ってつけたような設定だなという作品にもよく出会います。
40年以上も生きていると「いくら漫画でも、そんな簡単に人を殺すなや!実際に家族・友人が亡くなった時の哀しみ、トラウマはそんなもんやないぞ〜!!」と時々怒りを覚えることもあるんです。
くらもち先生の作品での設定は軽々しくないんです。漫画という非現実な世界にも、リアルなコンプレックスやトラウマなどを組み込んでいることも多くあって、キャラクターの行動や言葉が心に刺さるんです。
▼ 天然パーマがコンプレックスの主人公加南がおしゃべり階段」がアイロンを使うシーンとか、
▼ 親となって特にわかる「いつもポケットにショパン」のヒロインのお母さんの態度と言葉「麻子はシチューが得意です」の意味!
▼ お母さんのいないクンちゃんのフラストレーションと前作「いろはにこんぺいと」の主人公チャコとのやりとりに泣ける「こんぺいと・は・あまい」
くらもち先生の描くキャラクターたちの「葛藤」は、ドラマチックさを求めすぎていないところ、リアルに近いところが共感を呼びます。
初めて読む人におすすめしたいくらもちふさこ作品タイトル
現在は集英社の「ココハナ」でエッセイ漫画「とことこクエスト」を描かれてらっしゃるくらもち先生。過去の漫画、連載作品が山ほどあるので、どれから読めばいいかわからない!と思う方もいらっしゃるでしょうから、わたしからおすすめしたい初心者様へのくらもち作品のタイトルはこちらです。
▲ 80年代の「A-Girl」今読んでもめっちゃオシャレです
手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した「花に染む」は、くらもち作品を読み込んでこないとその素晴らしさが分かりにくいかもしれません。くらもち作品に慣れてから読むことをお勧めします。
まとめ
少女漫画をこよなく愛するらいさわが、特に愛してやまないくらもち作品の魅力をまとめてみました。
今まで読んだことがない、何年も読んでいない、という方はぜひ、参考にしてみてくらもちふさこ作品をお手に取ってみてくださいな♪
▲くらもち先生の自伝
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