自家製納豆を作ったことがありますか?
納豆が簡単に買えない、買えるけど高い、などの事情がある海外在住日本人界隈では、自宅で納豆作りをしている人が結構います。
アメリカ在住のわたしは数年前に納豆を何度か作ったことがあり、味は普通に納豆!の出来だったのですが、発酵中、とにかく臭かった!! 我が家全体が約一日中、納豆臭かったのですよ。
その強臭に再び耐えられる気がしなくて数年作ってなかったんですが、Twitterの海外在住フォロワーさんたちが自作納豆を作っておられたのを連続して見て、久々に作ってみたくなりました。
予想に反して納豆の芳醇な香りがふわ〜っとアパート中に漂う美味しい納豆ができてしまったので、失敗ポイントとともにメモしておきます。
このブログ記事を書いた時とは別の機会に作って成功した時の話も追記しました↓
この吹き出しが目印です! 失敗しないためのヒントにしてみてくださいね〜
今回の納豆作りのスケジュール
手作り納豆のレシピをインターネットで調べると、出てくる出てくる・・・。みなさん手元にある道具が違ったり、自分なりの好きな納豆の作り方がそれぞれあるみたいで、レシピが微妙〜〜〜に違うんですよ。
▲ 参考にさせていただいたのはマレーシア在住のKura-kuraさんの記事など
しかしね!!
前回の納豆作りから数年の間に、わたしは、パンをはじめとして幾つかの発酵食品にハマって作ってきたんですよ。
そんなわたしの、発酵食品を作る際の経験則とは、
レシピに頼りすぎず、「目で確かめる」「実際に臭ってみる」「触って確かめる」。
気候、温度、湿度、菌の種類、各環境によって発酵具合が変わる。
だから、幾つかのレシピで流れを頭に入れ、我が家にある道具で様子を見ながら適当に作ってみましたところ、途中失敗しかけましたが、うまく盛り返すことができました。
実際の流れはこのような感じ。
- DAY1-12:001. 乾燥大豆を水につけた
- DAY1-18:302. 大豆を茹で始めた
- DAY1-20:003. STAUBから圧力鍋に変更して茹でた
- DAY1-20:004. 道具殺菌消毒&市販の納豆にお湯をかけて納豆菌取り出して活性化させた
- DAY1-20:205. 納豆と大豆を混ぜて殺菌した容器に小分けした
- DAY1-20:306. 納豆菌を混ぜた大豆を発酵器に入れた
- DAY2-7:007. 殺菌消毒をした箸で混ぜ混ぜした
- DAY2-19:008. 発酵を止めた
- DAY2-21:009. 冷蔵庫に入れた
- DAY3-DAY710. 旨味出た納豆完成!
1. 乾燥大豆を水につけた
わたくし、普段は豆を茹でません。なので、大豆の下準備から失敗しました。
大豆の量と鍋の大きさを考えてから水を加えましょう
近所のスーパーに売ってた乾燥大豆を買ってきました。
1.8パウンドと書いてあったので、約816グラム。
それを全部我が家のSTAUB(ストウブ)のココットにザラザラ〜っと全て入れ、水に浸けました。
豆の3倍の量の水に漬けたほうがいいらしいのですが、豆を入れ過ぎてしまい、水不足。
途中で混ぜたり、水を追加しました。鍋から豆が溢れなかったのことは救いでしたけど。
1LBパウンド(約453g)をIKEAのサラダボウル(直径28cm)に入れて多めの水に浸すことができ、途中で水を追加する手間もありません。
IKEAのBLANDA BLANKの28cmは、家で料理をする人には超〜〜〜〜〜おすすめ!! 生クリームをホイップするときの失敗も少ないよ!
乾燥大豆を水に浸す時間は長めの方が良さげ
乾燥大豆は4〜24時間程度水に漬けて戻すのが良いらしいです。
今回は約6時間半で戻しをやめ、茹でに入りました。
問題はなかったのですが、この後のステップ「茹で」にて、もう少し長い時間、水に浸していたほうが良かったのかも、と思いました。
24時間浸しましたが、全く問題なかったです。アクも出てた気がします。
2. 大豆を茹で始めた
STAUBでコトコト煮る
前回の納豆作りの時(数年前)、圧力鍋のみで大豆を茹でたんですが、すごい量の大豆の皮が取れて、それがちょっともったいない、圧力鍋の洗浄も面倒だと思ったんですね。
で、今回は、STAUBで茹でることにしました。
再び・・・
水に浸していた時は途中で数回水を足すことでどうにかなりましたが、茹でる時には、この豆(乾燥時800グラム超+吸水済)に対し、我が家のSTAUBココット鍋24cm=3.8リットルという比率は、無理がありました。
茹で水の量も足りないし、ギリギリすぎて蓋が閉められなかったんですよ(すぐに泡が吹き出る)。
蓋はせずに、ひたすら大豆から出るアク泡取り&水を追加を繰り返し、1時間半。
結構辛かったです・・・。
1LB(500g弱)の乾燥大豆から始めると、24cmのSTAUBでも蓋が閉められました。
コトコト4時間ほど煮ました。その間、剥けてしまった大豆の皮が水面に浮いてくるので、アクと共に取ったり、その間はたまに減ってくる水を追加したりしました。
STAUBで煮ていると部屋が暖まるので、ヒーター代わりに中〜弱火で煮てました
夏は灼熱地獄です
大豆がなかなか食べられるほどの柔らかさになってくれないため、ここから圧力鍋に移して茹でることにしました。
何度も混ぜてはいたんですが、鍋底にあった大豆が少し焦げ付いておりました。
豆を茹でるときは鍋の大きさ、水の量、火加減、混ぜることも重要ですね〜。学びました。笑
3. STAUBから圧力鍋に変更して茹でた
1時間半鍋を見張ってアクとりをしたわけですが、この後茹で上がるのにさらに何時間かかるかもわからなかったので圧力鍋に切り替え。
半分の量の1LB大豆をSTAUBで4時間ほど煮てもまだ固かったので、圧力鍋に変えました。
圧がかかり始めるまでに少し時間がかかりましたが、圧がかかったら結構すぐに(5分とかその位)泡がピンから溢れてきたので、即消火!
そのまま10分くらい置いてもピンが下がらなかったので、蓋に冷水をかけ意図的にピンを落として蓋を開けました。
気持ちちょっと固め、わたしの好きな感じに大豆が茹で上がっておりました。
手間はかかってしまいましたが、結果的に大豆の皮がほとんど取れなかったので、見た目が美しく、個人的にとても満足な茹で上がりでした。
1LB大豆だと、ピンから泡が溢れることもなく、圧がかかって15分程度中〜弱火で茹でました。ピンが自然と落ちるまで放置。ふんわり美味しい大豆に仕上がってました。
4. 道具&納豆にお湯をかけて殺菌消毒
道具を殺菌消毒をした
さて、上記の茹での間にこの後の行程で使う道具の殺菌消毒をしました。
殺菌消毒と言っても大したことはしてなくて、沸騰したてのお湯を2〜5秒程度かけただけです。
▼ わたしはガラス製の保存容器とシリコンスパチュラを使用
殺菌後は綺麗な布の上に裏返して置いておきました。
殺菌もしやすく、発酵中の様子が見える透明耐熱ガラスの容器がおすすめです
納豆菌を活性化させた
A. 市販の納豆にお湯をかけて納豆菌取り出し&活性化させた
納豆菌のタネは、市販の納豆を使いました。
自作レシピを書いてくださっているブログやウェブサイト。この大豆の量に対し、市販の納豆ティースプーン何杯、お湯何杯・・・など、それぞれの材料によって量が違うんですよね。
わたしがこの時に使った豆の量との比率計算するのも面倒だったので、冷凍庫に入れてあった納豆1パック(120g位)を特に解凍もせず、大さじ3程度の熱湯(多分摂氏90度くらいでは)を掛け、殺菌消毒後の菜箸でくるくる混ぜました。結構適当にやりました。
泡がぶくぶくしましたので、よしよし、納豆菌が起きてきたな、活性化してるな、と満足。
大豆が茹で上がるまで、埃や雑菌が入らないようにラップをかけておきました。
B. 市販の納豆は使わずに粉末の納豆の素を使った
市販の納豆から納豆菌を取り出すのではなく、粉末の納豆の素を購入して使ってみました。「高橋菌」です。
粉末の納豆菌を殺菌した熱すぎないお湯をかけて活性化させる工程は全く同じです。
個人的には市販の納豆を使った方が菌が元気な気がするんですよね
5. 納豆と大豆を混ぜて殺菌した容器に小分けした
茹で上がった大豆をストレーナーに通し、水をきりました。
それを殺菌済ボウルに入れ、その上に、活性化させておいた納豆(菌)を全体にふりかけて、再び軽く熱湯を掛けたスパチュラで素早く混ぜました。
混ざったらすぐに殺菌した容器に入れます。このとき、なるべく大豆同士が重ならないよう薄く広げます。
この時、大豆の量が多過ぎたので、緊急で小さめのプラスティック容器を殺菌し、そちらにも小分けにして入れました。
1LBの大豆を使った場合は、小分けして薄く広げなくとも、大きめの容器、我が家は約9x13inch(幅が30cm以上ある)のガラス容器1つで大丈夫でした。
6. 納豆菌を混ぜた大豆を発酵器に入れた
上記の小分けにした納豆の上にペーパータオルをかけ、ラップ(またはフタ)を軽く置いて、発酵器の「発酵モード」で温度をセットして置いただけです。
最初の数時間は、わたしの発酵器の説明書に書かれてあった100度°F(37.7℃)で発酵器をセットしたのですが、日本の方々のレシピでおすすめされていた温度、104°F(40℃)に変更しました。
ペーパータオルをかける理由は、蒸気が納豆にかかるとよろしくないのだそうで。
また、菌の増加、発酵に酸素を必要とするので、蓋で密閉してはいけません。
ペーパータオルだけだと豆が乾燥しすぎますので、軽くラップ(または蓋)も必須!
ペーパータオルの代わりに洗ったばかりのキッチンタオルをかけ、ラップの代わりにガラス容器に付属品としてついてきた蓋を軽く置いておきました。
ちなみに、わたしは一時期発酵食品にハマっており、パン作りも時々しますので家庭用発酵器を持っています。発酵器があると、納豆作りをはじめ、ヨーグルト、パン作りなどの際は楽に発酵できます。
▼ 折りたたみ発酵器
▼ 発酵機能付きのヨーグルトメーカーの方が手軽かもしれませんね
7. 殺菌消毒をした箸で混ぜ混ぜした
前回の納豆作りの一番の悩みどころの臭い。
今回は予想に反し、発酵中はずっと納豆の芳醇な香りがふわ〜っと我が家のアパート中に漂っており、納豆の完成を家族中で待ち遠しく思っていました。
発酵を開始してからの約半日後の翌朝。
かぶせていたペーパータオルは濡れていましたので新しい物に変えました。
中の大豆を見ると、上部の納豆が乾燥していました。
この時大豆の量が多く、容器に薄く広げることができませんでしたのでこうなったのかな?
殺菌消毒したばかりの菜箸で底部の水分と大豆をくるくるかき混ぜました。
この時点ですでにネバネバしていたので、「納豆」にはなっていたような気がします。
大豆の色はまだ白く、タネとして入れた市販の納豆との色のさがはっきりわかる程度。
もう少し納豆っぽい見た目にしたかったので、もう少し発酵させることに。
上の方の大豆が乾いてくるので納豆作りの後半の半日はまぜまぜ&発酵器に少し水を足すという作業。キッチンタオルは多少濡れていましたが、変えてません。
8. 納豆、大豆の発酵を止めた
上記の7.の段階から半日置きました。
その間も、殺菌消毒した菜箸で2、3回混ぜ混ぜを繰り返しました。
そして、ついに一旦、仮の完成として、発酵器から取り出し、しばらく室温に置いて冷やしました。
この時点で味見をしましたが、ちゃんと納豆の味・良い香りのするものでした。
発酵を開始してから24時間置いたのですが、104度でしっかりキープしていたためか、発酵をやめたときに納豆を臭うと、すこし「発酵させすぎな匂い」がしました。
気候、温度、湿度、菌の種類、各環境によって発酵具合が変わる。
レシピに頼りすぎず、「目で確かめる」「実際に臭ってみる」「触って確かめる」。
9. 冷蔵庫に入れた
8.の納豆が冷えたら、蓋をして(この時は密閉)一晩寝かせました。
寝かせることでアミノ酸が生成され、納豆の味が旨味が出るそうです。
確かに!ちなみにこの旨味、
Sakeさんのおっしゃる通り、寝かせて3日目(DAY5)以降が美味しかったです。
すぐに食べない分の納豆は小分けにして冷凍しました。
10. 旨味出た納豆完成!
くばらさんの六味ぽんずとねぎをかけてパクパク食べました。美味しかった〜♪
まとめ
数年避けていた自家製納豆作りですが、これならいくらでも作れると感じた成功例でした(失敗しかけましたが)。
結局、数年前の悪臭はなんだったんだとツイートしたら、自家製納豆をしている海外在住のフォロワーさんたちがコメントをくれました。
アンモニア臭のことですか?ボクの経験だと容器の殺菌が不十分で雑菌が繁殖したときと、発酵時間が長すぎるとツーンと臭います😷
オーストラリア在住ダッシュさん
多少のアンモニア臭は仕方ないと思うんですけど、個人的には保温が十分じゃなくて豆の温度が下がった時とか、空気が足りない時とかに臭くなる気がします
マレーシア在住くらくらさん
確かに殺菌はちゃんとしたし、発酵機の温度も104°F(40℃)に変更したので、今回はうまく行ったのかな?
最初から圧力鍋だけで茹でればいいじゃない、と思われる方もいらっしゃると思うのですが、個人的には、先にSTAUB(または普通の鍋、蓋をしない圧力鍋)で茹で工程を以下のような理由(思い込みかもしれませんが)で気に入っています。
失敗することもなくなって普通に食べられる程度の納豆が作れるようになってきたので、
この記事が、今まで自家製納豆を作ったことがない、失敗続き、という方々へのヒントにでもなれば嬉しいです。
市販の納豆自体を買うことが難しい、手間がかかるという方々は、粉末納豆を常備しておくことをおすすめします。納豆作りの工程は同じで「市販の納豆を買いに行く」という手間が省けます!
⁎ 本記事に載せてある記事の内容・情報は、今後は状況により予告なく変更になる可能性があります。最新情報・詳細は必ず各自でご確認ください。All information on this web site is subject to change without notice. Reasonable efforts are taken to ensure the accuracy and integrity of all information provided here, but the author/administrator of this website is not responsible for misprints, out-of-date information, or errors.
コメント