NY市立の小学校は、夏休みが長いです。6月末に終わり、新学年が始まるのは9月に入ってから。
約3か月ものだらだらした夏休みを過ごした後、新学期にむすめちゃんに「勉強しろ~」と伝えても、「いや~~~~!!!」と叫び、暴れられ、それに対してキレる自分の姿が容易に想像できました。
お互いキレても良い結果にはなりませんから、そうならないように、ゆる~~い感じで、数ページのドリルと、時々サイエンス(理科・科学)の実験や工作的なものを、夏休み中も継続させていました。
今年挑戦した中で、イチオシの実験が「ロックキャンディ」です。
金平糖をスティック状にしたみたいな感じ? かわいいから、とりあえず本に書かれてある通りに作っとこ!
コンペイトウ大好き❤
こんな感じで、何も考えずに実験を開始したら見事に失敗したわけです。はっはっは。
というわけで、これから挑戦するみなさんが失敗しないよう、わたしたちは1か月もかけたロックキャンディ実験を紹介します。
小さな子供向けの実験、自由研究の選び方
この記事で紹介しているロックキャンディ実験を行った時点のむすめちゃんの年齢は5歳。
難しい質問したって、わかりませんよ。逃げますよ。
大事なことは興味をひかせること。
手始めに、理科・科学の本、ウェブサイト、You Tube番組などから、目についたもの(インスタでいうところの”映えたもの”)、年齢・性格に合わせた、こどもの興味を引きそうなもの、を見つけます。
そして、材料をはじめとした、いくつかの項目をチェック。
以上の条件にピッタリであった、今回のロックキャンディ実験です。
ロックキャンディ(クリスタルキャンディ)は、砂糖を結晶化させる実験
このロックキャンディ実験は、
砂糖を一度溶かして、核(この実験では、スティック)に、砂糖を結晶化させる
というもの。手元にある本National Geographic Kidsの「Absolute Expert ROCKS AND MINERALS」(岩石と鉱物)に掲載されてあった実験「色付き”クリスタルキャンディ”」を元にした実験です。
▲ こちら英語の本です
ナショナルジオグラフィックは、おうち学習者(&英語学習者)にとって、素晴らしい理科の先生ですよ~
▲ 子供がタブレットの扱いに慣れてきたら「ちゃれんじタッチ」をさせると親はかなり楽になりますww
ロックキャンディ実験に必要な道具と材料
わたしたちが実際の「ロックキャンディ実験」使った材料表はこちら。
ロックキャンディ1本分の材料と使った器具
▲ メイソンジャーってなに?と思った方は「流行で終わらない! メイソンジャーの魅力と使い方」の記事もどうぞ
実験に必要な材料がないときは、代用品を考えてみよう!
参照本には、手順1「鉛筆に紐を巻き、グラスに吊るしてみる」とあったんですが、実際には、You Tubeなどで多くの方が採用していた方法の方が簡単だと思いました。
それは、
ひもではなく洗濯バサミを使い、鉛筆ではなく、プラスチックや木製スティックを使用すること。
しかし…
うち、洗濯ばさみ無い…!
ニューヨークでは、日本と違って、洗濯物を外に干さないもんね
要は、スティック状のものを、グラスの上にしっかりと固定できればいいのです。
というわけで、我が家にあるもので代用したのは、文房具のダブルクリップです。
ロックキャンディ実験に使う砂糖はグラニュー糖でなければだめ?
砂糖ってたくさん種類がありますよね。
この実験では、グラニュー糖の使用を強くおすすめします。
グラニュー糖は、不純物を取り除く工程を経ている精製糖のひとつ。
多分一番馴染みのある上白糖も精製糖です。
精製糖の中で、ミネラルが0.01%しか含まれておらず不純物が一番少ないのがグラニュー糖。
そのため、不要な化学反応が減る・起こりにくいのです。
いざ、ロックキャンディ実験開始!
材料表(A) サイズをしっかり確認する
こちらが先ほど書いた「手順1」になります。
「鉛筆に紐を巻き、グラスに吊らす」→「木製のスティックをダブルクリップで挟む」と、臨機応変に対応しました。
また、わたしの持っているダブルクリップを広げても、メイソンジャーの直径には届かず。
クリップの穴に箸に通し、メイソンジャーの口部分に平行に置くことで対応できました。
このとき、スティックの先端がジャーの底部にくっつかないようにしてください。
その理由は後ほどわかります。
スティックに水を少しつけて砂糖をまぶす
清潔にしたスティックを水にくぐらせ、直後に用意した砂糖の一部をまぶします。
プラスチック製スティックも用意しましたが、木製の方が、砂糖の付きが良い気がしました。
わたしたちは欲張って何本も作ってしまいましたが、上記の材料表通りに作るなら、
準備するのは、スティック1本で良いです。
この理由も、後ほどわかりますよ
小鍋に水と砂糖を入れ、沸騰させて溶かす
用意した水を小鍋で沸騰させます。
砂糖も全ていれてスプーンで混ぜながら完全に溶かします。
焦げないように気を付けて!
溶けたら火を止め、少し冷えたら、メイソンジャーに移します。
メイソンジャーや、耐熱グラスなら熱いままでも平気ですが、プラスチックの透明コップなどの場合は少し冷えてから移さないと変形します。
フードカラーを混ぜるとかわいい色付きロックキャンディになる!
色を付けたい場合は、フードカラー(食紅)を入れて混ぜます。
▼ フードカラーは、子供の遊びや実験のためにひと箱常備していると大変便利です!
スティックをメイソンジャー(グラス・カップ)に入れ、固定する
上記の「材料表(A) サイズをしっかり確認する」の通りに、
砂糖液の入ったメイソンジャーに、スティックをセットアップ。
埃などが入らないようにラップをかけ、自分好みの大きさの結晶になるまで動かさずに待つだけです。
1~2週間程度で完成するはず、いう情報でした。
スティックを砂糖液から取り出さなくても観察できるから、透明グラスがおすすめなのです。
ロックキャンディの実験失敗? 結晶が大きくならない
ロックキャンディの実験中、スティックに結晶ができない
実験開始から4、5日目。
ジャーの上部にも底にも多少の結晶ができ始めました。
でも、スティックには結晶が見えません。
持ち上げて確認してみるも、外から見た通り。
スティックには、膜みたいな感じのものはついているけれど、ボコボコした“結晶”ができていない。
できてない理由は全く分からなかったんですが、わたしの中で何かが訴えてきたんですよ。
これ以上待っても無駄だと。
結晶にならない理由を、元中学校の先生に質問してみた
むすめちゃんの学習指導・相談を時折オンラインでお願いしているともころ先生(@corowoodeigo)。
日本の中学校の教師をしていたこともあるそうで、英語に限らず多方面に知識が豊富。
むすめちゃんの学習指導のついでに写真を見せて質問してみました。
ジャーの上と下に結晶ができてて、なんで、スティックにはできないんですかね?
(スティック)3本入れました?
入れました! 欲張って3本入れたのがいけませんでしたか!?
底に砂糖が溜まるようなら底を少し温める。
でも、砂糖の量からして3本分はできませんね。
欲張ったのがいけなかったんですね・・・
底を温めなおすよりは、スティックを減らす方が簡単だったので、3本から1本にして再び様子を見てみました。
これでどうにもならなければ、ジャーを温めなおすか、作りなおすかしようと思ってたんですが…
ゴツゴツしてきた~~~!!
イケる。
これならイケると、置きっぱなしにして、観察を続けました。
うちの子も楽しそうに毎日チェックしてました。
ロックキャンディの実験がやっと成功!
TA-DA!!
スティックに、ごつごつと結晶がつきはじめてからというもの、
もう食べていい?
と毎日のように聞いてくるむすめちゃん。
そんなむすめちゃんに「まだ~」と言い続けて4週間弱。
ついに実験終了としました!
見てください、これ。
立派なロックキャンディができたでしょう?
ラップをかぶせていたとはいえ、1か月以上も常温に置きっぱなしにしていたものです。
その間なんどもラップを開けたし。
清潔に保管していたとは言い切れなかったのことと、見た目は綺麗だけど、実はスゴイ量のグラニュー糖。
むすめちゃんに食べさせるのは抵抗があったので、1度舐めさせてからZiplocに入れてあげて、観賞用にしました。
食べられないと分かった後の、娘の興醒めの早さったら!
Ziplocに入れたキャンディには振り向きもしない!
じっけんの説明も聞いてもらえなかったね🤣 5歳なんてそんなもんか。
親子で自由研究! ロックキャンディ実験をしたまとめ
この実験では、砂糖の分子が核となるものにくっついていく結晶化を観察しました。
核がひとつ以上あると、分散されて結晶化が進んでしまうらしいのです。
砂糖を溶かした際に、純砂糖分子から分けられた不純物、ほこりなども核となってしまうらしいのです。
ジャーの上や底に結晶ができているのは、きっとそのような核となるものがあって、そっちに砂糖分子がくっついてしまったんでしょう。
スティックを底に付けないように気を付けたのも、核が分散し、グラスの底に水晶のようにくっついてしまわないように、でした
わたしは欲張ってしまいましたが、3本のロックキャンディを作りたければ、3つのきれいなグラスを用意し、それぞれに、必要な砂糖液を準備しなければいけなかったんですね~。
また、この実験に使う砂糖はグラニュー糖をおすすめしました。
わたしが使ったのもグラニュー糖です。
砂糖の中で一番、余分な不純物が含まれていないため、結晶化しやすいです。
失敗したと思いきや復活できたし、なぜ失敗したか、というのを突き詰めるのもよい学習になりました。
出来上がりが待ち遠しく、出来上がりも成功すればとてもキレイ。
ぜひお子さんと一緒に実験してみてください♪
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